【令和8年度】医療機関等における賃上げ・物価上昇支援事業とは?対象・金額・申請方法をわかりやすく解説

【令和8年度】医療機関等における賃上げ・物価上昇支援事業とは?
対象・金額・申請方法をわかりやすく解説

病院・診療所・薬局・訪問看護ステーションの方へ|フローチャートで自院が対象かすぐに確認できます

補助金・給付金賃上げ支援令和8年度医療機関物価上昇対策厚生労働省

近年、物価の上昇や人材確保の難しさで、医療機関の経営がどんどん厳しくなっています。そんな中、国(厚生労働省)が医療機関の職員さんの給料を上げる取り組みを後押しするために作ったのが、この「医療機関等における賃上げ・物価上昇支援事業」です。

この記事では、「うちの施設は対象なの?」「いくらもらえるの?」「どうやって申請するの?」という疑問を、できるだけわかりやすくお伝えします。

① この事業ってなに?

簡単に言うと、「国がお金を出すから、スタッフの給料を上げてほしい」という取り組みです。

令和7年度補正予算で決まり、令和8年度(2026年度)に繰り越して実施されている事業で、厚生労働省が都道府県を通じて医療機関に給付金を支給します。物価が上がっている分、スタッフの生活が苦しくならないよう、医療機関にお金をわたして、確実に給料アップにつなげてもらうことが目的です。

💡 ポイント
この事業は「賃上げ支援」と「物価上昇対策支援」の2種類があります。施設の種類によって対象になる支援が違うので、自分の施設がどちらに当たるかを確認しましょう。

② 対象になる施設・ならない施設

対象となる施設の種類

施設の種類賃上げ支援物価上昇支援
病院(一般・精神・療養など)条件あり原則 対象
有床診療所(医科・歯科)都道府県が実施都道府県が実施
無床診療所(医科・歯科)都道府県が実施都道府県が実施
訪問看護ステーション対象
保険薬局対象

対象になるための基本的な条件

1

保険医療機関・保険薬局として登録されている

健康保険法に基づく保険医療機関コード(保険医療機関番号)が発行されていること

2

診療報酬の請求実績がある

令和7年4月1日〜申請時点までの間に、診療報酬の請求をしたことがあること

3

賃上げを実施・報告する意思がある

受け取った給付金を職員の給料アップに使い、後で国に報告することに同意していること

⚠ 注意
病院の賃上げ支援事業は、さらに条件があります。令和8年2月1日時点で「ベースアップ評価料」を届け出ている病院のみが対象です。

③ 申請できるか判定フローチャート

あなたの施設が申請できるかどうか、以下のフローチャートで確認してください。

【病院の方向け】申請判定フロー

スタート:病院として開設している
❓ 保険医療機関として登録されており、令和7年4月1日以降に診療報酬を請求した実績がある?
いいえ
❌ 対象外
まず保険医療機関の申請を確認してください
はい ↓
物価上昇支援は申請できます(賃上げ支援は次へ)
❓ 令和8年2月1日時点で「ベースアップ評価料」を届け出ている?
いいえ
❌ 賃上げ支援は対象外
物価支援のみ申請可
はい
✅ 賃上げ支援+物価支援 両方申請できます!

【診療所・訪問看護・薬局の方向け】申請判定フロー

スタート:施設を開設している
❓ 保険医療機関(または保険薬局)として登録されている?
いいえ
❌ 対象外
自費診療のみの施設は対象外です
はい ↓
❓ 令和7年4月1日以降、診療報酬(調剤報酬)の請求実績がある?
いいえ
❌ 対象外
はい ↓
❓ 給付金を職員の賃上げに充てることができる?(報告義務あり)
いいえ
❌ 申請は控えてください
目的外使用は返還を求められます
はい
✅ 申請できます!
都道府県の指定する申請方法で手続きを

④ 施設ごとの給付金額

施設の種類支援の内容給付金の目安
病院賃上げ支援許可病床数 × 84,000円
※令和8年2月1日時点でベースアップ評価料届出が条件
病院物価上昇支援許可病床数 × 111,000円
+ 救急受入・手術数・分娩件数に応じた加算(500万〜2億円)
有床診療所(医科・歯科)賃上げ・物価支援都道府県の案内を確認
※地域により異なります
無床診療所(医科・歯科)賃上げ・物価支援1施設あたり 約150,000円
訪問看護ステーション賃上げ支援1施設あたり 228,000円
保険薬局(1〜5店舗G)賃上げ支援1施設あたり 約85,000〜145,000円
保険薬局(6〜19店舗G)賃上げ支援1施設あたり 約75,000円
保険薬局(20店舗以上G)賃上げ支援1施設あたり 約50,000円
📌 上記の金額はいずれも目安です。都道府県や施設の状況により変わる場合があります。

⑤ 申請の手順(ステップごとに解説)

【病院の方】申請ステップ

1

ベースアップ評価料の届出を確認する

令和8年2月1日時点で届け出ているかを施設の担当者に確認してください。

2

申請システムにアクセスする

専用のオンライン申請フォームからオンラインで申請します。紙の申請書はありません。

3

必要事項を入力して送信する

施設の情報(保険医療機関コード、病床数など)を入力し、申請を送信します。

4

給付金を受け取る

3月13日までに申請→3月31日までに振込予定。3月14日以降は4月以降。申請期限は5月31日。

5

賃上げを実施し、報告する

受け取った給付金を職員の給料アップに使い、実施した内容を厚生労働省に報告します。

【診療所・訪問看護・薬局の方】申請ステップ

1

都道府県の案内を確認する

診療所・訪問看護・薬局は都道府県が申請窓口です。まずお住まいの都道府県のホームページを確認してください。

2

申請受付開始を待つ(令和8年6月〜予定)

診療所等の申請受付は令和8年6月頃から開始予定です。都道府県からの通知をお待ちください。

3

必要書類を準備して申請する

保険医療機関番号、施設情報、口座情報などが必要になる予定です。

⑥ 注意事項・よくある間違い

⚠ 注意事項①:給付金は必ず賃上げに使う
この給付金は職員の給料アップのために支給されるものです。別の目的に使うことはできません。使途について後から国に報告する義務があります。
⚠ 注意事項②:申請期限を守る
病院の申請期限は令和8年5月31日です。早期振込の締切は3月13日。余裕をもって申請しましょう。
⚠ 注意事項③:申請システムのメンテナンスに注意
令和8年3月27日から申請システムが一時メンテナンスに入ります。この期間中は申請できません。
⚠ 注意事項④:自費診療のみの施設は対象外
保険診療をおこなっていない施設(自費診療のみ)は対象外です。
💡 よくある間違い
  • 「給付金は何に使ってもいい」→ × 必ず職員の賃上げに使う必要があります
  • 「病院はすべて賃上げ支援を受けられる」→ × ベースアップ評価料の届出が条件です
  • 「申請は紙で郵送する」→ × 病院はオンライン申請のみです
  • 「薬局は何店舗あっても同じ金額」→ × グループ内の店舗数によって金額が変わります

⑦ よくある質問

Q 1施設で複数の支援を申請できますか?
A 病院の場合、「賃上げ支援」と「物価上昇支援」の両方を申請できます(賃上げ支援はベースアップ評価料の届出が必要です)。
Q 訪問看護ステーションが複数ある法人は、まとめて申請できますか?
A 原則として施設ごとに申請します。複数のステーションがある場合は、それぞれの施設で個別に申請してください。
Q 診療所の申請開始はいつですか?
A 令和8年6月頃から申請受付が開始される予定です。各都道府県から通知が届きますので、見落とさないようにご注意ください。
Q 給付金はいつ受け取れますか?
A 病院の場合、令和8年3月13日までに申請すれば3月31日までに振込予定。3月14日以降は4月以降の振込となります。
Q 賃上げの方法は決まっていますか?
A 具体的な賃上げ方法は施設が自由に決められます。詳細は都道府県にご確認ください。

⑧ まとめ

チェック項目内容
✅ 対象施設病院・診療所(医科・歯科)・訪問看護ステーション・保険薬局
✅ 基本条件保険医療機関として登録+令和7年4月1日以降の診療報酬請求実績あり
✅ 病院の申請期限令和8年5月31日まで(早期振込は3月13日締切)
✅ 診療所等の申請令和8年6月以降、都道府県から案内予定
✅ 給付金の使い道必ず職員の賃上げに充てること(報告義務あり)
✅ 申請方法病院はオンライン申請、診療所等は都道府県の案内に従う

物価の上昇が続く中、医療現場で働くスタッフの処遇改善はとても大切な課題です。この支援事業をうまく活用して、職員の皆さんの生活をしっかりサポートしていきましょう。

📞 お困りのときは
申請内容や金額の詳細については、厚生労働省の特設ページまたは各都道府県の担当窓口にお問い合わせください。
※ 本記事の情報は令和8年4月時点の情報をもとにしています。制度の内容は変更される場合がありますので、最新情報は厚生労働省や各都道府県のホームページでご確認ください。

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