【2026年度改定対応】病院・診療所のホームページ掲載が必要な施設基準一覧|新規追加・強化項目を徹底解説

【令和8年度改定対応】病院・診療所のホームページ掲載が必要な施設基準一覧|新規追加・強化項目を徹底解説

令和8年度診療報酬改定で新たに追加・強化されたホームページ掲載義務を網羅。回復期リハビリ実績・身体的拘束・医療DX対応など、対応漏れが起きやすい項目を実務目線で整理しました。

2026年度改定
ホームページ掲載
施設基準
情報公開
病院管理
診療所経営

1. なぜホームページ掲載が義務化されたのか

以前は施設基準等の掲示は院内への書面掲示が原則でした。しかし政府の「デジタル原則」への対応として、書面掲示に相当する情報をホームページにも掲載することが求められるようになりました。

経過措置はすでに終了しています
令和6年度改定で設けられた経過措置(ホームページ掲載への移行期間)は令和7年(2025年)5月31日をもって終了しました。令和8年6月時点では、対応は実質的に義務となっています。対応が済んでいない施設は早急に確認・対処が必要です。

ホームページがない医療機関は?

自院のホームページを保有していない医療機関は、ホームページへの掲載義務の対象外です。ただし近年、施設基準の確認や患者への情報提供の観点からも、ホームページの整備が強く推奨されています。

2. 【令和8年度改定】新規追加・強化された掲載項目一覧

令和8年度改定では、従来の「体制の有無」の掲示から「具体的な実績・運用状況」の公開へとシフトする項目が増えました。数値による実績開示が求められる点が今改定の大きな特徴です。

加算・入院料 区分 経過措置
回復期リハビリテーション病棟入院料 強化
身体的拘束最小化推進体制加算 新規
口腔管理連携加算 新規
情報通信機器を用いた診療(オンライン診療) 強化
電子的診療情報連携体制整備加算・医療DX関連 新規
電子処方箋関連加算 新規
訪問看護医療情報連携加算 新規 令和8年9月30日まで
内視鏡手術用支援機器加算 強化 令和9年5月31日まで
院内トリアージ実施体制加算 強化

3. 各項目の掲載内容・更新頻度・経過措置の詳細

① 回復期リハビリテーション病棟入院料 強化

掲載が必要な内容 ・退棟患者数
・状態区分別内訳(FIM等)
・リハビリテーション実績指数
更新頻度 最低3か月ごと
ポイント 従来の「体制の有無」から数値による実績の具体的開示へ強化。定期的なデータ集計・更新体制の整備が必要。

② 身体的拘束最小化推進体制加算 新規

掲載が必要な内容 ・身体的拘束最小化に関する方針
・具体的な取り組み内容
・実施状況(実施率の推移等)
更新頻度 実施状況の更新が必要(定期的に)
ポイント 方針・取り組みの記載だけでなく、実績(実施率の推移)も掲載必須

③ 口腔管理連携加算 新規

掲載が必要な内容 ・歯科との連携体制
・訪問歯科診療の実施状況
・連携している歯科医療機関名
更新頻度 連携先変更時
ポイント 連携先機関名の具体的な記載が求められる。連携先変更時は速やかに更新すること。

④ 情報通信機器を用いた診療(オンライン診療) 強化

掲載が必要な内容 ・向精神薬の初診時処方を行わない旨
・オンライン診療の指針遵守に関するチェックリスト
・医療広告ガイドライン遵守の明記
更新頻度 運用変更時
ポイント チェックリストの掲載が必須となった点が強化ポイント。

⑤ 電子的診療情報連携体制整備加算・医療DX関連 新規

掲載が必要な内容 ・オンライン資格確認等システムを活用して診療情報を取得・活用している旨
・マイナ保険証の利用促進に関する取り組み
・電子処方箋への対応状況
・詳細な明細書の無料発行に関する事項
対象 医科・歯科・調剤 全施設
更新頻度 年1回程度

⑥ 電子処方箋関連加算 新規

掲載が必要な内容 ・電子処方箋に対応した医療機関であることの表示
ポイント シンプルな記載で対応可能。患者への周知の観点からも目立つ場所への掲載が推奨される。

⑦ 訪問看護医療情報連携加算 新規 経過措置:令和8年9月30日まで

掲載が必要な内容 ・ICTを活用した医療情報連携体制の概要
・情報共有を行っている連携機関の名称
期限 令和8年9月30日までに対応が必要(それ以降は経過措置なし)

⑧ 内視鏡手術用支援機器加算 強化 経過措置:令和9年5月31日まで

掲載が必要な内容 ・前年度の実績(手術症例数)
・平均在院日数
更新頻度 年1回(前年度実績の公表)
期限 令和9年5月31日までに対応が必要

⑨ 院内トリアージ実施体制加算 強化

掲載が必要な内容 ・院内トリアージの実施に関する説明(対象患者・実施方法・目的等)
ポイント 患者が来院前に確認できるよう、わかりやすい言葉での説明が求められる。

4. 従前から必要な主な掲載項目(継続)

以下は令和8年度改定以前から義務付けられている項目です。令和7年5月の経過措置終了時点で対応済みであるはずですが、内容が最新の状態に保たれているか改めて確認しましょう。

掲載項目 主な掲載内容 対象
明細書の発行状況 無償交付の旨、診療報酬の区分・項目名・点数の記載がある旨 全保険医療機関
保険外負担(自費診療等) 自費診療・予防接種・診断書料等の具体的名目と料金 全医療機関
機能強化加算 かかりつけ医機能(他院把握・紹介対応・健康相談・緊急対応等) 算定診療所
外来感染対策向上加算 発熱等感染症疑い患者の受入れを行う旨 算定医療機関
地域包括診療加算 健康相談・予防接種対応、介護支援専門員相談、長期投薬・リフィル処方対応 算定診療所
一般名処方加算 一般名処方の説明、長期収載品が選定療養となる旨 算定医療機関
長期収載品の選定療養 先発品選択時に選定療養対象・特別料金が発生する旨 実施医療機関
在宅医療DX情報活用加算 オンライン資格確認活用・マイナ保険証利用促進 在宅医療実施施設
外来腫瘍化学療法診療料 実施体制・緊急対応・連携医療機関 算定医療機関
内容の「鮮度」に注意

「掲載した」で終わりではありません。連携先医療機関名・料金・実績数値などは変更のたびに更新が必要です。定期的(最低年1回)に全掲載項目の内容を見直す運用ルールを設けましょう。

5. 対応チェックリスト

【令和8年度改定・新規強化項目】対応状況の確認

自院で算定している加算・入院料を一覧化し、令和8年度改定での掲載義務の有無を確認した
回復期リハビリ病棟:退棟患者数・状態区分別内訳・実績指数を3か月以内のデータでホームページに掲載した
身体的拘束最小化推進体制加算:方針・取り組み・実施率の推移をホームページに掲載した
口腔管理連携加算:連携歯科医療機関名・訪問歯科の有無をホームページに掲載した
オンライン診療:向精神薬初診処方非実施の旨・指針遵守チェックリストをホームページに掲載した
電子的診療情報連携体制整備加算:マイナ保険証活用・電子処方箋対応・明細書無料発行の旨を掲載した
電子処方箋対応医療機関であることをホームページに表示した
訪問看護医療情報連携加算:ICT連携体制・連携機関名を令和8年9月30日までに掲載する計画を立てた
内視鏡手術用支援機器加算:前年度の手術症例数・平均在院日数を令和9年5月31日までに掲載する計画を立てた
院内トリアージ実施体制加算:実施内容の説明をホームページに掲載した

【継続項目】最新状態への更新確認

明細書の発行状況が最新の内容で掲載されているか確認した
保険外負担(自費診療・予防接種等)の料金が現在の設定と一致しているか確認した
機能強化加算・地域包括診療加算等の掲載内容が現在の運用と一致しているか確認した
連携先医療機関名・住所・電話番号に変更がないか確認した
全掲載項目を定期的に見直す担当者・スケジュールを院内で決定した

6. よくある質問(FAQ)

Qホームページへの掲載が漏れていた場合、施設基準の届出に影響しますか?
Aホームページへの掲載は施設基準の要件の一部です。掲載が漏れている場合、指導・監査で指摘される可能性があります。加算の算定返還を求められるリスクもゼロではないため、早急に対応してください。

Q掲載すべき内容はどこに置けばよいですか?専用ページが必要ですか?
A必ずしも専用ページが必要なわけではありませんが、患者が容易に閲覧できる場所への掲載が求められます。「施設基準一覧」や「医療機関情報」などとしてまとめた専用ページを設けると、更新管理や閲覧性の面で有利です。

Q回復期リハビリ実績は「3か月ごと更新」とありますが、更新が遅れた場合はどうなりますか?
A更新が求められる頻度は施設基準の要件として定められています。更新が遅れると施設基準を満たさない状態となる可能性があります。3か月ごとにデータ集計・更新する担当者と作業フローを院内で明確にしておくことを推奨します。

Q経過措置がある項目(訪問看護医療情報連携加算等)は、期限まで対応しなくてよいですか?
A経過措置期間中は即時の対応義務はありませんが、期限(令和8年9月30日)以降は対応が必須となります。期限ギリギリに対応しようとするとホームページ制作の手配やコンテンツ作成が間に合わないケースもあるため、早めに準備を進めることを強く推奨します。

Qホームページを持っていない医療機関はどうすればよいですか?
A自院のホームページを保有していない場合、現行のルール上はホームページ掲載義務の対象外です。ただし施設基準の要件が今後さらに厳格化される可能性や、患者への情報提供の観点から、ホームページの開設を検討することをお勧めします。

本記事は2026年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載要件の詳細は厚生労働省の告示・通知および各地方厚生(支)局の指導内容を必ずご確認ください。個別の対応については、診療報酬専門のコンサルタントや医療事務担当者にご相談ください。
参考:令和8年度診療報酬改定 施設基準等のホームページ掲載 ポイント解説|ニチイ学館

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